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THE世界大学総合ランキング2015/16 解説記事<その1>完全に失速した日本の大学

The Times Higher Education THE世界大学ランキングの特徴 World University Rankings 2015/16
解説記事<その1>完全に失速した日本の大学 東大43位に大幅後退

完全に失速した日本の大学 東大43位に大幅後退

 先月発表されたQS世界大学ランキングに引き続き、10月1日にはTHE (ザ・タイムズ・ハイヤー・エデユケ―ション_The Times Higher Education)が世界大学総合ランキング2015-2016 を発表しました。

 今回発表されたTHE世界大学ランキングでは、東大は昨年の23位から43位に、京都大学は59位から88位に、大阪大学は200位圏外にランキングを大きく落としました。つまり、今回のランキングでは、日本の大学がQSよりも更に厳しい評価を受けています。 このTHE世界大学ランキングでの日本の大学の急降下は日本の教育界や産業界にとって一大事と言えるしょう。

THE世界大学ランキングの特徴

 QS世界大学ランキングとTHE世界大学ランキングの傾向と特徴を整理してみます。

 QSとTHEの共通の傾向としては、リサーチの強い専門性の高い大学と大学のグローバル化の推進を積極的に評価しています。

 THE世界大学ランキングの顕著な傾向は、USA、UK、ヨーロッパの大学を高く評価し、反対にシンガポール、香港、中国本土 等の大学には辛い評価をしています。

 THE世界大学ランキングでは伝統のあるプレステージの高い大学を高く評価する傾向が強く、 革新的な新興大学には辛い評点をつけています。THE世界大学ランキングでは、伝統的な学問の殿堂としての視点での大学の評価をしています。

 一方でTHE世界大学ランキングと好対照をなすQS世界大学ランキングの特徴としては、先日来の投稿に既に再三述べてきましたが、アジアの新興大学の積極評価する強い傾向があります。言い換えれば、これがTHEとの差別化となっています。  新聞でいえば、保守的なタイムス(THE世界大学ランキング)に対して、革新的なガーデイアン(QS世界大学ランキング)というところでしょうか。

 加えて、本題に逸れて一言いえば、QS世界大学ランキングは革新的伸長の著しいアジアの新興大学を評価する一方で、ヨーロッパの最新技術を牽引するドイツの大学に辛すぎる評価が下されていることが筆者の気になる点ではありますが、最近のフォルクスワーゲンの不祥事を見ると根源的な問題があるのかもしれません。

東大のダウンランキングの衝撃的な意味

東京大学本郷キャンパス内の安田講堂

東京大学本郷キャンパス内の安田講堂

 今回のTHE世界大学ランキングの日本の大学に対する評価は深刻です。 この数年日本では、世界大学ランキングといえば保守的なTHEランキングを取り上げることが多く、プレステージ重視で東大と京大の日本の2つのトップ大学がそれなりの高い評価を受けてきたことでの日本の高等教育の矜持を保ってきました。

 ところが、今回の東大の23位から43位、京大の59位から88位へのランクダウンは衝撃的な意味を持っています。 THEの1-20位は文字通り世界の頂点レベルの大学です。特に、従来このランキングで20位近辺だった東大が今回43位に大幅ランクダウンしたということは、東大が準トップ大学の位置付けをされたことイコールです。すなわち日本にはTHEの比較的保守的な視点をもってしても世界トップランクの大学がないことになってしまいます。加えてグローバル教育の国家間での熾烈な競争の中で深刻な遅れをとっていることを露見してしまい、この事実をTHE世界大学ランキングで遍く世界中に広報されてしまったということになります。

(続く)

関連サイト
THE世界大学総合ランキング2015-16:THE World University Rankingsはこちら。
THE世界大学総合ランキング2015/16 解説記事<その2>THEランキング傾向はこちら。

ワールドクリエィティブエデュケーション CEO
オービットアカデミックセンター 代表 後藤敏夫

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